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ナローバンドUVBの照射で円形脱毛症が改善 副作用がなく発症1年未満の有効率は高い

4月24〜26日、福岡で行われた、第108回日本皮膚科学会総会で、限定された波長の紫外線、ナローバンドUVB(紫外線B波)を照射する治療で、頭皮の脱毛部分が徐々に広がる円形脱毛症の患者に発毛が認められたという研究結果が二つ、発表された。 ナローバンドUVBは、紫外線の波長のうち、非常に幅の狭い波長を皮膚に照射する光線療法の一種。治療も簡易で、紫外線が引き起こすとされる発ガンに関与する波長は取り除いており、副作用がほとんど認められないという。乾癬(かんせん)、尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)などの治療にも用いられ、最近ではアトピー性皮膚炎などでも改善したという例が増え、注目されている。

 今回、ナローバンドUVBの治療効果について報告したのは、紫外線の皮膚への影響に詳しい、名古屋市立大学大学院医学研究科加齢・環境皮膚科学の森田明理教授らのグループと、順天堂大学皮膚科学教室のグループ。

 前者の対象は名古屋市立大学医学部付属病院の毛髪外来に通院した30例(男性13人、女性17人)。治療効果は、発毛面積50%以上を有効とした場合、有効率は全体で約4割だった。中でも、罹患期間が1年未満で、脱毛面積が少ないほど有効率が高かった。しかし、罹患期間が長く、ナローバンドUVB以外のステロイド内服といった治療が無効だった7人のうち、1人は発毛が認められたが、6人は認められなかった。

 後者の対象は、順天堂大学医学部付属病院の皮膚科外来を訪れた28例(男性13人、女性15人)。このうち、ほとんど発毛がみられなかった9人を除いた19人で発毛が認められた。この研究では、円形脱毛症のナローバンドUVBの照射は、2週間に1度の照射よりも、週に1度の照射が望ましいとしている。

 円形脱毛症は、性別を問わずに発生し、”治りにくい”といわれる皮膚疾患の一つ。再発性もあり、治療にはステロイド内服および外用や局所注射、光感受性を高めるソラレンの外用および内服と、UVA(紫外線A波)照射を組合せたPUVA療法などが用いられる。ただ、これらの治療でかゆみや痛みを感じたり、胃腸や肝臓などへの障害が起こる副作用の報告もあるほか、PUVA療法では遮光などの生活の制限も行うため、患者への負担も大きい。  ナローバンドUVBによる治療は、従来の円形脱毛症の治療と比べて副作用の報告なども少ないことから、今後に期待がかかる。
引用元:日経ヘルス 第108回 日本皮膚科学会総会レポート

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掲示板より

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